群馬県伊勢崎市の北関東道で2020年12月、乗用車を別の車に幅寄せする形で走らせて衝突事故を引き起こし、4人を死傷させたとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた栃木県真岡市の会社員、増山邦夫被告(55)の判決公判が18日、前橋地裁であった。柴田裕美裁判長は「被告が注意義務を怠ったことにより、2人のかけがえのない命が失われた」として、禁錮2年(求刑禁錮4年)を言い渡した。

判決によると、増山被告は同年12月13日未明、伊勢崎市の北関東道の上り線で、追い越し車線を走行中、録画番組を見ていたタブレット端末の操作に気を取られ、隣の車線にいた桐生市の三田昌子さん(当時64)運転の車に気付けぬまま、幅寄せするように車線に進入。避けようとしたこの車を、伊勢崎インターチェンジ(IC)の分岐のガードレールに衝突させ、乗っていた三田さんと岡部喜代美さん(同56)を死亡させ、女性2人に重軽傷を負わせた。

柴田裁判長は「タブレットの操作は自動車運転に全く不必要」と指摘し、増山被告が初公判で謝罪するなど反省の態度を見せていることを考慮しても、「実刑はやむを得ない」とした。(吉村駿)

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