https://www.mbc.co.jp/news/article/2022081600058567.html

馬毛島で港のしゅんせつ工事へ準備進む 「基地整備につながる」懸念も

自衛隊基地の整備とアメリカ軍の訓練移転が計画される鹿児島県西之表市・馬毛島では、港のしゅんせつ工事を16日から始めるための準備が進められています。

午前7時ごろ、基地計画に反対する市民らが工事の中止を訴える中、西之表港から作業船2隻が馬毛島に向けて出港しました。

防衛省は、馬毛島の東にある葉山港から沖合に300メートル、幅34メートルの範囲=およそ1万2500平方メートルの海底を、水深3メートルの深さまで掘る計画です。

防衛省は、午後3時現在も現地で続いている準備作業が完了すれば工事を始めるとしています。工期はおよそ9か月間の予定で、費用は少なくとも十数億円とみられています。

港のしゅんせつはもともと、地元の種子島漁協が漁船の座礁のおそれがあるとして国に求めていたもので、種子島漁協の浦添孫三郎組合長はMBCの取材に対し、「漁業への影響を最小限にするよう工事してほしい」としています。
ただ、港は基地整備のための物資の運搬にも使われることから、基地計画に反対する住民からは「実質的な基地建設の始まり」として懸念の声も上がっています。