「そのエコ、本当ですか?」企業に正面から聞いてみると……

そんな「環境にやさしい」はずの会社が問題に直面したのは2004年。

洗剤に使っているパーム油の原料、アブラヤシの原産地の東南アジア・ボルネオ島で、ある問題が起きているとテレビで報じられたことがきっかけでした。
“アブラヤシの農園開発の影響で、熱帯雨林が急速に減少している”
“ゾウたちがすみかを失っている”
放送後、この会社にも責任を問う声が相次いだのです。

(老舗洗剤メーカー・更家悠介社長と植村ディレクター)
そもそも当時、会社は原料の調達を商社に任せていて、現地の状況は全く知らなかったという更家悠介社長。まさに“青天の霹靂だった”と言います。

「いつも“環境にいいものを”と思って、お客さんのことを考えてやってきたのですが、後ろのほう、生産のバックヤードのことはあまり意識していなかったんです。
パーム油がどこから、どのようにして入ってくるかは意識になかったですね。
代理店や問屋さんに電話したら、タンクの中に入れていただく。そんな感覚でした」

相次ぐ消費者からクレームの電話。このままでは「地球にやさしい」という商品のブランドイメージが崩れてしまう……危機感を抱いた更家さんは、
まずは現地の状況を把握しようと、国際協力の経験のある人物を現地調査員として契約。ボルネオ島に3か月派遣することにしました。

https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/R7Y6NGLJ6G/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/p542RlmOvZ/
2以降につづく