https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221127/k10013904621000.html

虐待疑いの神奈川の知的障害者施設 改善への取り組みを報告

職員による虐待とみられる行為が相次いで確認された神奈川県の知的障害者施設「中井やまゆり園」について、改善にむけた取り組みを報告する集会が26日開かれました。

神奈川県秦野市のホールで開かれた報告会には県内の福祉関係者など70人が参加しました。

県立の知的障害者施設「中井やまゆり園」では、県の調査委員会がことし9月に、職員が利用者を殴るなど虐待が疑われる行為が25件確認されたとする報告書をまとめています。

関与したとみられる職員は全体の半数近くにのぼり、県は4月から外部の専門家をアドバイザーとして派遣し、改善に取り組んでいます。

報告会でははじめに、菅野大史園長が以前の施設の状況を写した写真を示しながら「行き場のない重い障害がある人を受け入れているだけで役割を果たしていると勘違いしていた。利用者には謝っても謝りきれない」などと話しました。

そして、外部の助言を受けて利用者に外で草刈りなどいろいろな体験をしてもらう機会を増やしたところ、笑顔やことばが増えたことや、その様子をみて職員の意識も変わってきたことを説明していました。

菅野園長は「この半年余り、職員は、利用者さん一人一人をしっかりみることで接し方が変わってきたと感じている。今後も取り組みをしっかり続けることで再発防止につなげたい」と話していました。