新コロワクチン未接種で交通事故リスクが7割増。驚きの医学研究

「新型コロナワクチン未接種者は交通事故リスクが7割も高い」。こんな衝撃的な論文が12月5日、「米国医学雑誌(American Journal of Medicine)」ウェブサイトで公開された。著者はカナダ・サニーブルック健康科学センターのDonald A. Redelmeier博士ら。

同氏らが解析対象にしたのは、110万名強の電子健康データ。ワクチン接種の有無を調べ、その後1カ月間の全国病院入院記録データベースと付き合わせた。

その結果、16%の人たちがワクチンを打っていなかった。そしてこれら非接種者の25%が交通事故に巻き込まれていたが(運転者または歩行者として)、ワクチン接種者に比べると交通事故リスクは1.72倍の高値だった。またこの増加は「偶然でない」(=「有意」)ことも統計学的に確認された。

この交通事故リスク上昇幅は、「飲酒運転」ほどではないが、「睡眠時無呼吸症候群」と同等だという。睡眠時無呼吸による交通事故リスクが問題になっているのはご存知の通り。

ただしこの比較では、「ワクチンを打てない理由」が交通事故に影響を与えている可能性がある(健康に自信がなく副作用が怖いのでワクチン未接種→歩くのが遅くて交通事故に巻き込まれた / とっさのハンドル捌きが遅く、交通事故に巻き込まれた、など)。

そこで「傾向スコア」という統計的手法を用いて「ワクチン接種・未接種」以外の条件がすべてそろった集団を抜き出した比較も行った。しかりやはり「未接種」では交通事故リスクが1.32倍に増えていた。このリスク増加も「有意」だった。

ただしこの研究からは、ワクチン接種と交通事故の間に直接の「因果関係」があるかどうかは分からない。「ワクチン非接種」を選択させた「規制に対する反発」などの性質が、交通事故リスクを引き上げている可能性も論文著者は挙げている。

ともあれ、「転ばぬ先の杖」。新型コロナワクチンを打っていない人は、少しだけ交通事故に気をつけても損はないだろう。

https://creators.yahoo.co.jp/kurosawakei/0100354347