立ちんぼと聞いて、まっさきに上がってくる疑問は「なぜ風俗ではなく、売春へ走るのか」という点だ。風俗であれば客引きをする必要はない。勝手に店が集客をしてくれて、女性は用意された待機室や、自宅で出動を待っていればいい。価格交渉をする必要もなく、危険な目にあわせる客は出入り禁止にしてくれる。

 ところが、多くの交縁女子には風俗で働けない事情がある。風俗店経営者に話を聞くと、昨今では風俗嬢のレベルが上がり、面接で落とされる女性が増えているという。「スペ100」といって、身長-体重=100を下回る女性は、なかなか採用されない。1日に10万円以上を稼ぎたいなら特殊プレイを許容するか、「スペ120」つまり身長160cmなら、120を引いた40kg相当のボディが要求されるという。

 さらに、接客技術でも差がつく。採用基準が厳しくなれば、にこやかに客の応対をし、客の名前や特徴を覚え、気に入られる努力をしなければならない。風俗は歩合制だから、客がつかなければ無給になってしまう。さらに、他店と差別化するために写メ日記(風俗嬢が写真とともに日常を掲載するブログ)や、SNSを更新させられる。そんなわけで「立ちんぼの方がマシ」と考える女性が出てきてしまう。

「あとは、未成年ですね」

 と、風俗店経営者は語る。当然ながら、風俗店では未成年は勤務できない。そこで、未成年でも体を売れる立ちんぼが選ばれるケースがあるという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/98a7d0798b8b59f44adf72ded0b063d7f034dd45