猛暑が続くこの夏、急増しているのが破裂やパンクなどタイヤのトラブルだ。
車の4台に1台がトラブルの原因を抱えているとのデータがある中、厳しい暑さが引き金となる可能性も指摘されている。
では、どうすれば防げるのか。日本自動車連盟(JAF)の出動に同行した。

「いきなり車がガタガタした。窓を開けて確認すると、タイヤがバースト(破裂)していた」

8月14日、福岡県大野城市でJAFの救援を依頼した会社員の男性(42)=同県飯塚市=が説明した。
運転中だった男性は車を止めようと慌ててハンドルを左に切り、他の車と接触する事故を起こしていた。

幸い、事故によるけが人はいなかった。男性は「速度が出ていたら危なかった」と振り返った。
JAFによると、タイヤ関連のトラブルから要請された7月のロードサービス件数は、全国で4万1789件。
前年同月に比べて2091件増えている。

タイヤのトラブルの大きな原因となるのは、空気圧の不足だ。
空気圧が低い状態で高速走行をすると、タイヤがたわんで波状に変形する「スタンディングウエーブ現象」が発生。
この状態のまま走行を続けると、タイヤが発熱して破裂にもつながるからだ。

一般社団法人「日本自動車タイヤ協会」(東京)によると、タイヤの空気圧は月5%ほど自然に低下する。
同協会が16〜22年に高速道路のサービスエリア(SA)などで実施した調査によると、
4台に1台の車で空気圧が適正な値を下回っていた。

加えて、JAFによると、この夏の連日の暑さもトラブル増加の一因として考えられる。
タイヤの破裂は路面とタイヤの温度が上昇することで引き起こされるといい、
猛暑が続けば路面温度が上が、破裂の危険性も高まるという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/df8c789a1c7882822333ee1a10b2d9da349e2ac9