ウクライナ、供与された西側製戦闘車両数千台の修理が問題に
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6c0e8c0007c272002dbe5d0f57f146a6d3de64b?page=1  

兵器を設計する上で人的コストに鈍感なロシア
2人によると「西側の車両では、たとえ車両が任務遂行不能になったとしても、乗員が車両を離れて生き延びられることが重視されている」という。「これとは対照的に、旧ソ連の古い車両では装甲が損なわれることは通常、車両内にいる乗員らにとっても致命的だ。兵士の命を守ることは二の次となっている」

道徳的、倫理的な配慮はさておき、この違いが重要なのはロシア軍がウクライナ軍を数で上回っているからだ。ワトリングとレイノルズは「ロシア軍の規模はウクライナ軍より大きいため、兵士の経験の蓄積と存命はウクライナ軍にとって戦略的に不可欠だ」と指摘した。

ロシアは兵器を設計する上で人的コストに鈍感なようで、ロシア軍の指揮官らは車両を捨て、乗員を葬り去る。そして、失った車両や乗員を似たような車両と動員されたばかりの人員で補う。そうした考え方の軍事的代償は、乗員の養成と経験の喪失だろう。

考え方が違えば、車両や人員をどう扱うかも異なってくる。使い捨ての車両と乗員を片道切符の任務に投入するロシア軍は、予備の車両と乗員を大量に必要とする。ロシア軍にとって幸いなことに、保管基地にはソ連時代の古い装甲車がまだ何万両もある。また、ロシアの辺境の地にはまだかなりの予備の人員がいる。

対照的に、ウクライナ軍は装甲回収車や利用できる修理工場、多くの予備部品を必要としている。
ウクライナ軍が戦闘に投入している頑丈なドイツ製レオパルト2や米国製ブラッドレー歩兵戦闘車は乗員を守るのに役立っているが、これは車両が破壊されるのではなく損傷する傾向があることも意味する。