読書をしない日本人に未来はあるのか

国の競争力には通常、国民の読解力も含まれ、国民の読解力の良し悪しはその国や民族の未来に直接影響するものといえる。第二次世界大戦後、日本は何度も法律の制定を重ね、
国民の読書を促進してきた。そして、日本の新聞の定期購読者数や年間平均読書本数などは現在でも世界トップクラスであるものの、「読書をしない」人が現在増加傾向にある。
私は大学生の時、毎日学校とJR高田馬場駅間を歩いていた。
その20分ほどの区間には何軒かの古本屋があった。しかし、今は書店の数もかなり減り、残っている書店はさびれてラーメン屋や携帯ショップなどの陰に埋もれている。
日本の新聞や雑誌には今でも、著名な企業家おすすめの本を紹介するコーナーがある。つまり、多くの企業のトップは読書が好きであるということだ。しかし、そのような本を読んでいる人は今、少しずつ高齢化してきている。

現在、日本の中堅労働者は、ゲームやアニメ、映画などの影響を受けて成長した世代で、同世代にとっての「本」とは、アニメ、文字、音などを含ている。

若者にとって、「読書」というと、国民の教育体系における読書と、自由な読書の2つのタイプがある。前者が減れば、国民教育の質が下がり、後者が減れば、人格や良識の形成に悪影響を及ぼす。
全体的な読書の時間が減れば、若者の包容力や想像力が育たない。その結果、民族全体の創造力が壊滅的な状態になってしまう。



https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210805/k10013182241000.html