佐藤さんはまだ20代だった1990年代前半、2年3か月に渡って福本さんの元で作画スタッフとして働いていたが、

「週90時間~140時間勤務 初任給11万円 交通費不支給、各種保険未加入 残業代なし 休日、月4~5日程度」

という条件だったという。かなり劣悪な条件だが、実際にはもっと過酷だったようだ。

「24時間いつ何があろうと福本さんの指示に従わなくてはならず、休日、どんなに深夜に呼び出されようとも自転車を漕いで仕事場に駆けつけ、仕事をしなくてはいけません」
「『帰っていい』と言われるまで何日でも泊まり込みで仕事をし続けなくてはならず、
『寝ていい』と言われるまで何日徹夜しようが寝てはいけません。外出も禁止」

福本さんの指示が絶対で、仕事が終わるまでは睡眠も碌にとれなかったことが伺える。時には福本さんに対して、「殺意」まで感じたことがあるという。

「70時間連続勤務の後、
『2時間だけ寝ていいよ』と言われて布団を敷いている時、背後から
『オレも甘いなぁ?、ここで寝かせちゃうんだもんなぁ?…。はぁ?…』
というつぶやきが聞こえてきた瞬間は、殺意に近いものを感じました」

https://news.livedoor.com/article/detail/14133154/