千葉のローカル線、100円稼ぐのに1万9110円必要…一部区間の存廃協議へ

JR東日本が、千葉県君津市などを走る久留里線の一部区間(久留里―上総亀山)について代替交通手段の協議を千葉県などに申し入れたのは、利用者が少ない赤字ローカル線の存廃の協議を進めたいためだ。県や地元は、かねて久留里線を「市民生活に欠かせない路線」として存続を求めており、代わりに地域の足となるバス路線を含め、JRと自治体の協議が進むかが焦点となる。

収入100万円
 1912年に開業した久留里線は、およそ3分の1にあたる久留里―上総亀山(約9・6キロ・メートル)間で巨額の赤字が続く。この区間の1日あたりの平均利用者数は87年度に823人だったが、2021年度は55人で9割減少した。21年度は、営業費用が2億8100万円に対し、収入はわずか100万円にとどまった。同区間で100円を稼ぐのにどれだけの費用がかかったのかを示す「営業係数」は、1万9110円だった。

 地元経済界からは、「もちろん存続してほしいが、正直なところ乗客はほとんど見ない」との声が漏れる。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230309-OYT1T50073/