プリゴジン氏は「ロシア軍からの造反狙った」 米シンクタンク分析

 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏による反乱について、米シンクタンク戦争研究所(ISW)は米東部時間24日夜、「迅速な対応に苦慮し、国内における治安維持の弱点が強調されることになった」と分析した。

 プリゴジン氏はロシア軍に対して武装蜂起を宣言し、ワグネルはモスクワまで数百キロの場所まで迫った。だが、プリゴジン氏がベラルーシのルカシェンコ大統領と電話協議し、ワグネルは元の拠点へと撤退することになった。

 ISWはプリゴジン氏の企てについて「ロシア軍からの造反者を得ようとしたようだが、見込みが甘かった」と指摘。「ワグネルは既存組織や新たな組織のもとで存続するかもしれないが、プリゴジン氏が率いる独立したアクターとしては、おそらく消滅するだろう」との見立てを記した。

 一方、ルカシェンコ氏が仲介役を果たしたことについては「プーチン氏にとっては屈辱的だ」と総括。「(ロシア大統領府のある)クレムリンは現在、非常に不安定な状態にある。ルカシェンコ氏による交渉は長期的な解決策ではなく短期的な修正策であり、プリゴジン氏の反乱によってクレムリンとロシア国防省の深刻な弱点が露呈した」としている。

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