「実質実効為替レート」円の実力は51年前の水準
ドルやユーロなど世界の主要通貨に対する円の通貨としての総合的な実力はどうなっているのでしょうか。
主要な国と地域の通貨について、貿易量や物価水準などを考慮して比較し、通貨の総合的な実力を算出する指標、「実質実効為替レート」で見てみます。

BIS=国際決済銀行が公表した7月の「実質実効為替レート」は、58.7となりました。これは、変動相場制に移行した1973年2月よりも前の1971年8月以来、およそ51年ぶりの低い水準で、ドルやユーロなど世界の主要通貨に対する円の通貨としての総合的な実力は51年前の水準に低下しています。

円の「実質実効為替レート」は、急激に円高が進んだ1995年4月の150.84が最高で、その後はデフレの長期化などによって低下傾向が続いています。

円の実力はピーク時の半分以下に落ち込んだことになり、統計の残る中で最低だった1970年8月の57.1にも迫る低い水準となっています。
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https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220908a.html